契約締結前交付書面の相手方

信託受益権の売買の媒介(仲介)を行う際、第二種金融商品取引業者は、あらかじめ顧客に対し、一定の事項を記載した説明書面(契約締結前交付書面)を顧客に交付する必要があります(金融商品取引法第37条の3)。
 
ところで、「顧客」とは誰を指すのでしょうか?
 
平成19年7月31日に金融庁が公開した『金融商品取引法制に関する政令案・内閣府令案等」に対するパブリックコメントの結果等について』のP.274では、次のように述べられています。
 
金融商品取引業者等が有価証券の売主のために売買の媒介を行う場合には、当該金融商品取引業者等は、当該有価証券の売主のために売買の媒介を行うことを内容とする金融商品取引契約を締結することから、売主に対して契約締結前交付書面の交付義務を負うものと考えられます。

一方、買主を相手方として有価証券の売買を行うことを内容とする金融商品取引契約は、当該金融商品取引業者等ではなく、当該有価証券の売主が締結するものであることから、当該金融商品取引業者等は買主に対して契約締結前交付書面の交付義務を負わないものと考えられます。

ただし、当該金融商品取引業者等が当該買主のためにも売買の媒介を行うと認められる場合には、当該金融商品取引業者等は、当該買主のために売買の媒介を行うことを内容とする金融商品取引契約を締結すると認められることから、買主に対しても契約締結前交付書面の交付義務を負うものと考えられます。
 
 
上記を前提とすると、たとえば共同仲介で売主側・買主側それぞれに仲介業者(第二種金融取引業者)がいる場合、売主側の業者は売主に対して、買主側の業者は買主に対して、説明・書面交付を行う義務があるということになります。
 
購入する側である買主へ説明しようという意識はあると思うのですが、売主に対して説明しなければならないということは案外見落としがちです。
 
ご注意ください。
 
(リンク)

 

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