宅地建物取引業法の改正(3)媒介契約の依頼者に対する情報提供の充実

 不動産業界では、物件の売却の依頼を受けた不動産会社が、他社からの問い合わせに対して「既に契約予定となっている」などと偽って紹介を拒むことが横行しておりました。

 
俗に「囲い込み」と呼ばれる悪弊であり、自社の利益を優先し、顧客である売主に不利益を与えかねない行為です。
 
今回の改正では、媒介契約を締結した宅地建物取引業者に対し、申込があったときは依頼者に遅滞なく報告することを義務付けました。 
 
このような当然の義務を明文化せざるを得ないということは何とも情けなく、残念な気持ちです。
 
 
第34条の2第8項
媒介契約を締結した宅地建物取引業者は、当該媒介契約の目的物である宅地又は建物の売買又は交換の申込みがあったときは、遅滞なく、その旨を依頼者に報告しなければならない。
 
 
※この改正については、公布日から1年以内に施行される予定です。
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